
2006年に長年離れていた故郷・北山村へUターン。
「あらためて自分が暮らす地域のよさに気づきました」。そう話すのは、村の貴重な宿泊施設でもある「東光荘(とうこうそう)」の女将・迫谷珠美さん。
彼女が手作りで提供する夕食、朝食が評判で、特に観光筏のシーズンともなるとこの宿指定でのお泊り客も多数。地元の山菜や日常的な家庭の味をテーマに郷土色たっぷりに提供される料理はいつしか旅館の名物として喜ばれるようになったと言います。

「とにかくできるだけ地元を意識した献立を考えてます。山に囲まれ何かと不自由な村でもあるのでその分いろんな知恵を駆使した郷土料理が豊富なんですよ」。
その一つが「めはり寿司」。
筏の文化が残る村では、日持ちし、筏師が気軽に食べられるようにとおむすびを高菜漬でくるんだ「めはり寿司」が定着しており、女将もその伝統を継承。さりげなく添えられためはり寿司に北山村の誇り、伝統がしっかりと感じることができるのです。

そんな女将も●児の母。
村での暮らしを訪ねると、随所に子育てについての素晴らしさを表現する言葉が飛び出してきます。
「とにかく学校教育が充実。小学校から英語の授業があり、月に1回は外国人の先生が来ては子供達とコミュニケーションをとってくれる。これってホントに恵まれていると思います。しかもマンツーマンに近いぐらいに少人数で受講できるし。人口が少ないってところがこんなところで幸いしてますね(笑)」
確かに北山村では少人数ゆえの恵まれた教育環境が整っており、これは周辺地域よりも評価の声を多数お聞きすることができます。

村を守る次世代の子供達が、こうした充実の教育を受け、「長男のぜんそくが村に帰ってきてからはピタッと治った」と女将が語るほどの豊かな自然環境ですくすく成長する。
北山村での生活は都会の子供達では考えられない大らかな心を育み、そして大人になっても地域の誇りを失わない。
それもこれも村の持つ優れた文化・伝統ゆえの結果なのかもしれませんね。